date 2019.08.21
# 化粧品辞典
界面活性剤ってお肌に良くないの?
雑誌やインターネットなどを見ていると、「界面活性剤は、お肌にあまり良くないから使わない方が良い」などということが書かれていますが、そもそも界面活性剤って何なのでしょう?
そして、本当に界面活性剤って肌に良くないの?
界面活性剤とは、水と油のように混ざり合わないものを、混ぜ合わせるための物質のことを言います。
本来、水と油は混ざり合わないですよね。
コップに水と油を注ぐと、きれいに2つの層に分かれます。
その水と油が、どうして混ざり合うのかと言うと
水や油の界面(つまり、表面のこと)に働きかけ、界面の性質を変えるんです。
そうすると、本来混じり合わない水と油を混ぜ合わせることができます。
これが、界面活性剤の働きです。
この界面活性剤は食品にも使われていて、
マヨネーズなどに使われている「卵」も、じつは界面活性剤の一種なんですよ!
そして、油と水を主原料に作られている「石けん」も、界面活性剤なんです。
驚きですよね!
卵などの食べても問題のない界面活性剤(すべて食べられるわけではありません)が、どうして肌に良くないと言われているのでしょうか?
・ 石油由来の合成界面活性剤のことを「界面活性剤」と呼んでいる。
・ 界面活性剤を長時間、肌につけると肌に負担がかかる。
石油由来の合成界面活性剤のことを「界面活性剤」と呼んでいる。
まずは、一つ目の理由ですが、雑誌やインターネットなどに書かれている「界面活性剤」とは、「合成界面活性剤」のことを指していることが多いです。
合成界面活性剤とは、石油などを原料に人工的に作られた界面活性剤のことを言います。
卵などの天然由来の界面活性剤と比べると、石油由来の合成界面活性剤の方が肌に残りやすいため、肌への負担が大きいと言えます。
界面活性剤を長時間、肌につけると肌に負担がかかる。
人の皮膚は、汗(水)と皮脂(油)によって、天然のクリームと呼ばれる皮脂膜をつくり、外から有害なものが入ってこないように肌を守っています。
皮膚の力ってすごいですよね。
ですが、界面活性剤は、水や油など混ざり合わないものの界面(表面)を変質させるという性質があるため、この天然クリームである皮脂膜の性質も変えてしまいます。
そのため、肌の上に界面活性剤をのせた状態が長時間つづくと、皮膚膜がどんどん薄くなり肌が弱くなってしまいます。
(石油由来の合成界面活性剤ほど、天然由来の界面活性剤の機能は高くありませんが、長時間、肌の上にのせた状態がつづくと、肌に負担がかかります。)
そこで不思議なのが、石けんも界面活性剤だけど、大丈夫なの?ということ。
このお話は、次の章で。
ディレクター
そうだ かおり
「からだとこころ、環境にやさしいものづくり」をテーマに、ていねいな暮らしを提案します。
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