date 2021.10.11
# 美容法
皮膚にも存在する「常在菌」について
腸内細菌について広く知られるようになってきましたが、
じつは腸内だけでなく、肌の表面にも皮膚常在菌とよばれる菌が存在します。
菌と聞くと悪いイメージを持たれるかもしれませんが、
皮膚常在菌は肌にうるおいを与え、外的刺激から肌を守ってくれています。
私たちの肌に常に存在する常在菌には、主に3つの種類があります。
1. 善玉菌
善玉菌の一種である「表皮ブドウ球菌」は、汗や皮脂をエサに、保湿成分であるグリセリンや脂肪酸を作り出しています。
このグリセリンや脂肪酸と、汗や皮脂が混じり合って皮脂膜が作られています。この皮脂膜が、肌のうるおいを保ち、外から有害なものが入ってこないように肌を守ってくれています。
うるおいを与える基礎化粧品などもありますが、この皮脂膜こそが、肌にとって「最高級の天然クリーム」なのです。
2. 日和見菌(ひよりみきん)
日和見菌の一種である「アクネ菌」は、ニキビの原因というイメージがありますが、増殖しなければニキビを引き起こすことはありません。日頃は、善玉菌と同じように皮脂から脂肪酸とグリセリンを作り出す働きがあり、アクネ菌も肌を守ってくれる大切な存在です。
しかし何らかの原因で皮脂の分泌量が増えたり、毛穴がふさがってしまうと、アクネ菌が過剰に増殖し、炎症を引き起こしニキビができてしまいます。
3. 悪玉菌
悪玉菌の一種である「黄色ブドウ球菌」は、身のまわりのあちこちに存在し、多くのヒトの肌にも棲みついている菌です。普段は無害ですが、弱酸性である肌がアルカリ性に傾くと増殖し、かゆみや肌荒れ、皮膚炎などを引き起こします。
皮膚常在菌を育てる
つよくキレイな肌に育てるために大切なことは、一種の常在菌を増やすことでもなく、取り除くことではなく、これらの常在菌のバランスを整えることです。
皮膚常在菌が居心地よく過ごせる場を整えることで、常在菌が肌を守る働きをしてくれます。
今日から、常在菌を育てるスキンケアを実践していきましょう。